本日はちょっと奮発してブレンデッドスコッチウイスキーの「ホワイトホース 12年」を飲んでみました。
少し前に無印版のスコッチ「ホワイトホース ファインオールド」を何年かぶりに飲んで思いのほか美味しかったので、試してみる気になった次第です。
2000円付近のウイスキーでは「デュワーズ 12年」が一番美味しいと思っているのですが、そんなデュワーズ12年を超えることができるのでしょうか。
ホワイトホース12年とは
ホワイトホースは35種類以上の原種をブレンドしたブレンデッドスコッチウイスキーです。
なかでも「ホワイトホース12年」は日本限定で発売されているブレンデッド スコッチウイスキー。
5年連続で国内のスコッチウイスキー販売量が1位の「ホワイトホース ファインオールド」のプレミアム版という位置づけです。
公式サイトには「和食にも合わせやすく、ハイボールにしても美味しい」とあります。「12年熟成スコッチウイスキーお手軽に楽しめる」というコンセプトのようです。
お手軽とのことですが、たしかにホワイトホース12年はアマゾンで2,062円(税込・送料無料)と量販店も真っ青の値段です。
12年熟成のスコッチウイスキーでこの値段は破格です。
楽天では2,000円を切っているので、まとめ買いで送料無料になるようならそちらがおすすめです。ちなみに現在はお買い物マラソンなので、ポイント大量ゲットのチャンスです。
ホワイトホース 12年 香りと味わい
まず顕微鏡にホワイトホース 12年を一滴垂らして色を確かめると、普通の琥珀色。
見た目は「熟成してますで!」という感じはありません。
香りを確かめるとやや塩っぽさと酸味を感じます。チビリと味わうと、キュッとした酸味とスパイシーな味わいがやって来て、やがてスモーキーな苦味を残した後味でフィニッシュ。
磯っぽさというか、ヨードの香りが口の中をヒリリと焦がす。インパクトは12年もの特有の力強さを感じました。
ホワイトホース 12年 ロックで
力強い味わいを感じたので、ロックを試しました。
ストレートで飲んだだけでは感じなかった甘味が立ち、スモーキーな力強さを感じる後味へと若干の変化。
香りも力強い。香りの系統は「ホワイトホース ファインオールド」を感じます。
少しまろやかになりつつ、野性味も残したホワイトホースの正当進化版という感じになりました。
ホワイトホース 12年 評価
まろやかさがアップし、洗練された「ホワイトホース」という趣。
ホワイトホース12年とファインオールドはそれぞれ異なる魅力を持つウイスキーでどちらを選ぶかは好みによりますが、より深い味わいとなめらかな口当たりを求めるなら「ホワイトホース12年」がおすすめです。
ホワイトホースの味が好きなら試す価値ありだと思います。
最後に少し残ったホワイトホース 12年をレモン炭酸水で割ってハイボールにしたところ、レモンの味が立ちすぎてティーチャーズハイボールと変わらない感じになって泣いた。という訳で、ハイボールにするなら普通の炭酸水がおすすめですが、このクラスをハイボールにするのは少し勿体ない感じもあります。
ここからは蘊蓄になります。
ホワイトホースのキーモルト
ホワイトホースには以下のキーモルトが使われています。
- ラガヴーリン(アイラ)
- オルトモア(スペイサイド)
- クライゲラキ(スペイサイド)
- グレンエルギン(スペイサイド)
「オルトモア(Aultmore)」はゲール語で大きな小川を意味します。創業1897年の老舗蒸留所です。オルトモアで作られた完成度の高い原酒はホワイトホースの他にデュワーズやジョニーウォーカー黒ラベルにも使用されており、デュワーズのキーモルトでもあります。スコットランドのウイスキー産業内でトップクラスと評価される12のモルトの内の一つです。味わいはピートを使用しないフレッシュな味わいが特徴のようです。
「クライゲラキ」はゲール語で「無情に突き出た大岩」を意味します。1891年創業。フィディック川とスペイ川の合流地点に設立されたのがクライゲラキ蒸留所です。この蒸留所はホワイトホース創業者ピーター・マッキーによって設立された、まさにホワイトホースのための蒸留所です。
「グレンエルギン(GLEN ELGIN)」はスペイサイドにある蒸留所です。フレッシュで華やかな味わいが特徴で、12年ものや16年のシングルモルトウイスキーが販売されています。
そしてアイラの女王「ラガヴーリン」。ホワイトホースの特色であるスモーキーな香りはラガヴーリンから来ているんですね。納得です。
アイラが産んだ奇跡のシングルモルト「ラガヴーリン 16年」 - 初心者による初心者の為のウイスキーの話など。
なぜラガヴーリンなのか、それはホワイトホースの創業者と深いかかわりがあります。ホワイトホース創業者のピーター・マッキーは叔父の所有していた「ラガヴーリン蒸留所」でウイスキーづくりを学んだそうです。キーモルトにラガヴーリンが素使用されているのも納得ですね。