ウイスキーの色々な飲み方

ワイルドターキー 8年 ロック

ウイスキーの様々な飲み方と、その飲み方に合うグラスをご紹介します。

一般的に言えばウイスキーは水を少し加えて飲むのが良いとされていますが、あくまで一般論なので、色々試してみたらいいと思います。

ウイスキーを飲むときの主なスタイル

ウイスキーの主な飲み方は

  • ストレート~トワイスアップ(ウイスキー1に対して水1で割るスタイル)
  • 水割り (ウイスキー1に対して水2-3で割るスタイル)
  • お湯割り
  • オン・ザ・ロック
  • ミスト
  • ソーダ割り(ハイボール)

といったところです。その他にミルクを入れる方などもいらっしゃいます。

それぞれの飲み方について、より楽しむためのコツやおすすめグラスなどについてご紹介していきたいと思います。

ウイスキーライター土屋守氏は、ウイスキーの味はグラスにより驚くほど味が変わりますと述べていますが、まさにその通りだと思います。特にストレートやトワイスアップではその傾向が強いと思います。

ストレート~トワイスアップ

ストレートはグラスに入れたウイスキーをそのまま飲むスタイルで、「ニート」とも呼ばれます。

トワイスアップ(Twice Up)というのはウイスキー:水を1:1の比率で飲むスタイルです。

玄人の方やプロは何となくストレートで飲むイメージがありますが、実際にプロが試飲するときの飲み方はトワイスアップ。加水することで閉じ込められている香りが開き、最もよく香りが出る味わい方だそうです。

ちなみに40度程度のウイスキーはそもそも瓶詰の際に加水してアルコール度数を調整しています。

ただ我々素人は、厳密に1:1にする必要はなく、ストレートに少しづつ水を垂らし、味わいながら自分好みのポイントを探せばOKです。どの程度の加水がベストなのかはウイスキーによっても勿論変わってきます。特にジャパニーズウイスキーの場合は割って飲むことを前提に設計されているものもあります。

とりあえず初めて飲むウイスキーの場合はまずストレートで味見をし、その後水を足しながら味見をしていくと良いです。初めて飲むウイスキーは特徴を知るため、とりあえずこの飲み方をしておけばいいと思います。

グラスはこんな感じのものが最も香りを楽しむことができるので、一脚持っておくと吉。気分も上がります。

また、ストレート(またはトワイスアップ)で飲む際にはチェイサー(水道水でOK)を用意します。

ウイスキーは強いアルコールなのでウイスキー単体で飲むと喉や胃の粘膜を傷つる可能性も。ウイスキーを一口飲んだらチェイサーも一口飲む。体内でウイスキーを希釈してカラダを守ります。

なお、ワインと同じくウイスキーをグラスになみなみと注ぐのはNG。グラスに1/4~1/3ほど入れて香りを楽しみつつ飲みます。

グラスの中でウイスキーを回す動きがありますが、あれにより香りが立ちます。香り高い、良いウイスキーや初めて飲むウイスキーはまずこの飲み方で飲むのが吉です。

ウイスキーの水割り

日本で生まれた水割りというスタイルですが、今は英語でもMIZUWARIとして知られているそうですね。なんでも水道水でも普通に美味しい日本生まれの飲み方です。

食中にウイスキーを飲むときや暑い夜は水割りもいいと思います。

コツはまず氷を入れて、ウイスキーを注ぎ、良くかき混ぜる(20回くらい)ことです。とにかくここ次第です。

その後、水を入れて2、3回かき混ぜて出来上がり。水割りにはやはり、いい水を使いたいところです。グラスは薄いタイプのものが口当たりが良く、おすすめです。

やはり水割りはジャパニーズウイスキーが良く合う。また案外水を多めにすると美味しい場合もあります。

ウイスキーのお湯割り

冬におすすめのお湯割り。焼酎のお湯割りを楽しむ方も多いと思いますが、ウイスキーのお湯割りもいいものです。香りがふんわりと立ち、体の中から温まるような感じがします(実際は血管が拡張して冷えるのですが)。

これもティーチャーズやサントリー角など、あまりクセの無いものの方が合うことが多い気がします。

グラスは湯呑でもOK。ただ、お湯は暖かい方がおいしいので、手元に電気ケトルを用意して都度沸騰させて熱いお湯で割るのがおすすめです。

ウイスキー オン・ザ・ロック

氷が入ったグラスにウイスキーを入れてよく混ぜ、お好みで少し水を足すだけのお手軽な飲み方です。

ロックというのはいわゆる日本語英語で海外ではオーバー・ザ・アイスとも言われるそうです。

どうしても冷やすと少し香りが弱まってしまう&溶けた水で薄まってしまうので力強い味わいのバーボンなどに良く合うのですが、ブレンデッド・スコッチにも合います。安いブレンドものなど、柑橘系の果物を絞ってもアリです。邪道と言われますが。

余談ですが、スコットランド人はオン・ザ・ロックが大嫌い。彼ら曰く、ウイスキーに氷を入れるのはワインに氷を入れるようなもので香りを殺すと。

確かにシングルモルトに氷を入れるのは憚られますが、敢えて氷を入れたり炭酸割りにすることで意外と美味しくなることがあります。ただ、何も考えずに、とにかく何でもロックにするのは、あまりいただけません。

なお、ロックで飲む時は、氷にもこだわりたいところ。ロックアイスを買ってきてもいいのですが、私はタッパーに水を入れて凍らして、アイスピックで砕いた氷を使っています。

透明な氷は解けにくく、雑味もないので、アイスピックで砕いた氷は透明なところだけを使います。氷の中の白い疱は「雑味の塊」なので捨てますが、捨てる前にグラスに入れて水を加え、グラスが冷えたら捨てると良いです。

なお、水をゆっくりと凍らせると、雑味の部分が中心に集まり、透明な氷を切り出しやすくなります。タッパーで凍らせるときに底に食品トレーや発泡スチロールを敷くと若干凍りにくくなります。

なお、ロックの際は大きな氷を使うので、グラスも大ぶりのものがよいでしょう。

薄いグラスだと氷を入れたときの衝撃でグラスが割れることがあるので注意です。

ミスト

細かく砕いたクラッシュアイスをグラス一杯に入れてウイスキーを注ぐ飲み方です。暑いときにぴったりです。

これもタッパーで冷えた氷をアイスピックで砕くのですが、ロック用の氷を割るときに出てくる細かい氷をビニール袋などで集めておくと好きな時に楽しむことが出来ます。

グラスはロックグラスが良いでしょう。

ウイスキーのハイボール(ソーダ割り)

お馴染の炭酸で割る飲み方です。

作り方はまず背の高いグラスに氷を目一杯入れて、ウイスキーを注ぎ(グラスの1/3~1/4程度)、とにかくよく混ぜる。

その後炭酸水をゆくっり注ぎ、縦に2、3回静かに混ぜます(混ぜるというよりマドラーをゆっくり上下させるくらいで結構です)。
冷えたウイスキーは炭酸水のチカラで上に上がってくるため、あまりかき混ぜなくても良いのです。むしろかきませすぎると炭酸が抜けてしまいます。

お好みでレモンやライムを軽く絞って完成。

炭酸で割るなど邪道、ということなかれ。夏場の風呂上りやバーベキューの時などで活躍してくれます。

ちなみに炭酸水にも色々と個性があります。自分好みのレシピを探すのも楽しいかもしれませんね。グラスはタンブラーがいいでしょう。

ハイボールは飲みやすいため飲みすぎてしまう。ということでハイボールの時はウイスキーを測って注ぐようにしています。これで思いがけず深酒をしてしまうことが無くなりました。

またマドラーは一本あると何かと便利です。

一つおすすめはラフロイグソーダ割り。是非一度お試し下さい。

まとめ

他にもお湯割りや、蜂蜜を入れるスタイル、ミルクに入れるスタイルなど様々な飲み方が存在します。

ウイスキーはストレートで飲むもの、というこだわりを持つもよし、自分に合う飲み方を探求するもよし。ウイスキーは自由に楽しみたいものです。

おまけ

ウイスキーを極めた人にのみ許されし、超上級者スタイル。

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2019年11月16日

執筆者: ともぞう