スコッチ

「ティーチャーズ ハイランドクリーム」はコスパ最高のスタンダードウイスキー

2011年7月26日

Teachers highland cream ティーチャーズ ハイランドクリーム

以前から気になってたブレンデッドウイスキー、「ティーチャーズ ハイランド クリーム」を購入しました。

なによりハイランド・クリームというサブタイトルがイイ!期待値は高いです。かなりの評判だったので期待して飲んだのですが、その味や如何に!?

ティーチャーズ ハイランドクリーム 味の評価

う~ん、確かにおいしいですが、少々期待値を上げすぎたようです。

誤解がないように言いますが、決して悪くはありません。味の系統としてはジョニーウォーカー レッドが近いと思います。

もっと詳しく

ジョニーウォーカー レッドがまろやかでコクがある感じに対し、ティーチャーズ ハイランド クリームは後味に少し酸味があって爽やかな感じになっています。

開栓直後は少し果物の香りがした気もしますが、単に酔っぱらってそんな気がしただけかも知れません。

こんな風に書いておいてあれなんですが、ティーチャーズ ハイランド クリームは変なクセもなく、¥1,000台のスコッチとしては、今までの飲んだ中でも1,2を争う出来。

ジョニーウォーカー レッド、バランタイン ファイネストと並んでスタンダードといってもいい味わいだと思います。

近所の酒屋の閉店セールで大量購入

ティーチャーズ ハイランドクリームをオン・ザ・ロックで飲んでみた

ロックにしてもなかなかイケます。

いや、ロックにした時の味わいは¥1,000台のブレンデッドの中では一番かもしれません。

そしてストレートにチョイ水足しでも充分楽しめます。これはもう少し吟味する必要がありますが、また買うかも知れません。

追記

昨日久しぶりに飲んでみましたが、開けたてはかなりスモーキー。そして味わいはまろやかで深みがある良いウイスキーだと改めて実感。このスモーキーさが気になってキーモルトを調べてみたところ、アイラウイスキーの「アードモア」とのこと。ピーテッド麦芽を使うスモーキーフレーバーが特徴のようです。

寸評:迷ったら買って損はないです。というか一度は飲んでみるべし。

追記 ティーチャーズを水割りで飲んでみた

開栓して暫くたち、少し酸味が強くなってきました。ですが、決して悪くはありません。
程よく酸味があって軽快な味わいなので、水割りを試してみたところ、これが非常にいい感じに。

最近は食中酒として、また飲み始めの最初の一杯として、もっぱらティーチャーズを水割りにしています。
ティーチャーズの水割りはクセがなく、ほんのり甘みがあり、非常に飲みやすいです。喉が渇きがちなこの時期、つい飲み過ぎがちです。

標準的なウイスキーであるジョニーウォーカー・レッド、バランタイン ファイネストと比較した場合、一番割って飲むのに適しているのはティーチャーズだと思います。

特におすすめ!

ここからはティーチャーズの蘊蓄になります。

ティーチャーズの歴史

ティーチャーズの名前の由来は創業者の「ウィリアム・ティーチャー」にちなんだもの。酒税法の改正をチャンスととらえた創業者のウィリアムは独自にウイスキーのブレンドを開始。味わいはピートの効いたスモーキーなものだったそうです。

1834年、グラスゴーにドラムショップ(今でいうワンショットバー)「ウィリアム・ティーチャー」をオープン。格式高い店の雰囲気の中で上質なウイスキーを楽しむという斬新なスタイルは瞬く間に評判になり、20店舗にまで拡大。同時にバーで楽しむだけでなく持ち帰りのボトルを販売して軌道に乗せます。

1860年 ブランドの代名詞、ハイランドクリームの誕生

1860年制定の蒸溜酒法(Spirits Act)によってブレンデッドウイスキーの製造が可能になり、ウィリアムにもウイスキー開発製造の許可が下ります。既にブレンデッドウイスキーづくりに着手していたウィリアムは、満を持して自ら求める理想のウイスキー「ティーチャーズ ハイランドクリーム」を完成させることになりました。

その後、息子やその弟子の才覚で事業は拡大。1972年に英国内での年間売り上げが初めて100万ケースを突破。1980年代後半に英国内のウイスキー売上第2位の座を獲得するなど躍進を続けます。そんなティーチャーズは150ヵ国以上に輸出され、特にインド市場では大きな成功を収めたとのことです。

メモ

ウイスキーの消費量が一番多い国は意外にもインド。

ティーチャーズの製法

ティーチャーズは穏やかな穀物由来のグレーンウイスキーにモルト原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキーです。スコットランドで製造しているので、「ブレンデッド スコッチ ウイスキー」ということになります。

ティーチャーズは「アードモア」を中心に多数のモルトウイスキーを使用。

通常のブレンデッドウイスキーはモルト含有量が30%程度と言われていますが、ティーチャーズのモルト含有量は45%以上。華やかでスモーキーな香りはこのような製法によって生まれます。

グレーンウイスキーとしては小麦を原料としたものに、2種類トウモロコシを原料としたものをブレンドするというこだわりようです。

ティーチャーズのキーモルト

ティーチャーズのキーモルトは

  • アードモア
  • グレンドロナック

アードモアはティーチャーズがより質の高いモルトウイスキーを作るために1899年、ハイランドの地に建てた蒸留所です。1960年にはアードモア蒸留所の近くにあったグレンドロナック蒸留所を買収しています。

アードモア(ARDMORE)

アードモアは「ラフロイグ」、「ボウモア」、「カネマラ」と共に4大スモーキーモルトの一角を担います。ノンピーテッド麦芽を原料としたモルトウイスキーが主流となっているなか、伝統的な香味世界を継承するウイスキーです。

そんなアードモアを生み出すアードモア蒸留所はアバディーンシャーのボギー川の東側、ケネスモント近郊にあります。この地は大麦の産地であり、ピートや清冽な水の供給源も豊富。鉄道の便もよく、まさにウイスキーづくりに理想的な環境となっています。

アードモアの原料は地元アバディーンシャー産の大麦。現在はピーテッドとノンピーテッド両方の麦芽を使用しています。もちろんピートも地元産。古典的なハイランドスタイルを守り続けています。

ウイスキーづくりに欠かせない水はノッカンディ丘に沸く清冽な水を使用。蒸留したてのニューメイクは1st.フィルのバーボン樽に詰めて熟成。今では珍しく「クォーターカスク」での熟成となっています。

クォーターカスク

バーボン樽を解体して製樽し直した約127ℓの小樽。大昔に馬の背に乗せやすいことから生まれた。

アードモアの味わいはライトで爽やか、柔らかいスモーキーさと繊細なピート香を特徴とします。また、クリーミーなバニラ様にスパイシーさも潜み、ティーチャーズのキーモルトとなっていることが分かります。独特の優しく柔らかいスモーキーフレーバーはピーテッドとノンピーテッドの麦芽2種を使った絶妙なバランスから生まれている、とのことですが、スモーキーだけどスモーキーすぎないティーチャーズは、このようなモルトウイスキーによって実現しているんですね。

グレンドロナック(GLENDRONACH)

1826年に創業したスコットランドでも歴史ある蒸溜所の1つです。厳選されたシェリー樽で熟成さらた甘く果実味のある風味とドライでナッツのような香りの芳醇なフレーバーが特徴です。

ティーチャーズに関する蘊蓄 まとめ

価格もブレンデッドスコッチウイスキーとしては最安値に入る、コスパ最強の一本。一度は試してみて損はありません。

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  • この記事を書いた人

ともぞう

ウイスキー初心者のアラフォー会社員です。ほかに「Chrome通信」や「OLD ROOKIE」などを運用しています。

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