スコッチ

あっさりめのスタンダード「デュワーズ ホワイトラベル」

2011年5月19日

デュワーズ ホワイトラベル

ブレンデッドスコッチウイスキーの「デュワーズ ホワイトラベルを購入しました。

アメリカでは「ウイスキーといえばコレ!」だそうです。

デュワーズ ホワイトラベル 印象

デュワーズ ホワイトラベルの第一印象はクセがなく、割りと味がしっかりしていて、飲み口はキレがある、というような感じだったと思います。また、味の複雑さはあまりないですが、甘みはそこそこあったと思います。ただ、私の好きなバニラな感じはなかったような。麦の素朴な味をしっかり感じる、そんなウイスキーです。

よくスパイシーでマイルド、と形容されますが、マイルドさは確かに感じました。スパイシーというのは正直よくわからなかったです。

デュワーズ ホワイトラベル 総括

ウイスキーのスタンダードとして名高いバランタイン ファイネストとの比較ですが、クセが少ない印象のデュワーズ ホワイトラベル

もっと詳しく

当時はストレートで飲んでいましたが、これもどんな飲み方をしても受け入れてくれそうな感じがあります。クセがないというのは特徴がないという風に考えられるかも知れませんが、変な雑味がなく、ストレートなうまさがあるというのは一つの長所と考えることも出来ます。

これは誰が飲んでもそこそこ楽しめるのではないでしょうか?とりあえずスコッチ入門として、ウイスキー初心者の同志におすすめするものとしては、なかなかいいものだと思います。

寸評:ライトなものを飲みたいときはおすすめ。

ここからはデュワーズの蘊蓄になります。

デュワーズの歴史

デュワーズの名前の由来は創業者の「ジョン・デュワー」にちなんだものです。

1846年、スコットランドのハイランド地方でジョン・デュワー&サンズ社が設立。ブレンデッドウイスキーの製造を開始します。当時としては珍しい、中の色が見える透明なボトルを採用し人気を博していたそうです。

その後、息子「トミー・デュワー」の才覚で事業は拡大。世界中を旅していたトミーは、かねてから親交のあった鉄鋼王「アンドリュー・カーネギー」を通じて当時の米国大統領「ベンジャミン・ハリソン」にデュワーズを提供。それが話題となり、デュワーズの名前が全米に広がったとのことです。デュワーズは米国で特に人気、というのは知っていましたが、こんな経緯があったのですね。

息子を通じて世界に販路を拡大したところは、グラスゴーの大型船の船長たちに声をかけて販路を拡大したジョニー・ウォーカーの息子アレキサンダーに通ずるものがあります。

1893年(明治26年。日清戦争が起こる前の年)にはトミーデュワーがウイスキーを広めるために来日。長崎、神戸、大阪、横浜、東京に立ち寄っているそうです。

ハイボールの起源? デュワーズハイボール説

諸説ありますが、ハイボールの起源はデュワーズではないかという説があります。

トミーデュワーが店でウイスキーを頼んだ際、グラスが小さかったため、もっと「high」(背の高い)グラスにしてくれれば「have a ball」(楽しめる)と言ったというのが語源と言われます。

ちなみに、公式サイトによると、デュワーズをハイボールで楽しむときにはデュワーズ:炭酸水の割合は「1:4」が良いとのこと。薄めですが飲みやすいとのことです。

デュワーズの製法

デュワーズは穏やかな穀物由来のグレーンウイスキーにモルト原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキーです。

さらに、デュワーズの大きな特徴は、なんといっても時間と手間をかけた「ダブルエイジ製法」。これは熟成したグレーンウイスキーとモルトウイスキーをブレンドした後、再び樽の中で熟成させる手法。なめらかでバランスの良い味わいになるそうです。

デュワーズのキーモルト

デュワーズのキーモルトは以下の蒸留所で作られています。

  • アバフェルディ
  • クライゲイキ
  • オルトモア
  • ロイヤル・ブラックラ
  • マクダフ

などが使用されています。ハイランド地方、スペイサイド地方の原酒を中心にブレンドされているのが特色です。

アバフェルディ(ABERFELDY)

アバフェルディ蒸留所は1898年にジョン・アレクサンダー・デュワーによって設立されたデュワーズのための蒸溜所です。伝統的な製法にこだわっており、昔ながらの木製の発酵曹を使用。さらに通常よりも長い70時間の発酵により、ハニーのような香りを実現しています。仕込み水には「水の神のプール」と呼ばれるピティリー川を水源として使用。品質を守るために上流の水源から取得しています。

クライゲラキ(CRAIGELLACHEIE)

1891年スペイサイドに設立された蒸留所です。大麦麦芽を乾燥させる際に油で焚いた火を使うことで硫黄香が生成され、重みのある製品になるそうです。また、蒸留後の原酒の冷却・液果にワームタブと呼ばれる装置を使用。スピリッツに極上の香りが生まれるとのことです。

オルトモア(AULTMORE)

オルトモアはゲール語で「大きな小川」を意味する創業1897年の老舗蒸留所です。スコットランドのウイスキー産業内でトップクラスと評価される12のモルトの内の一つです。ピートを使用しないフレッシュな味わいが特徴。オルトモアで作られた完成度の高い原酒はデュワーズの他にホワイトホースやジョニーウォーカー黒ラベルにも使用されいます。

ロイヤル・ブラックラ(ROYAL BRACKLA)

1812年ハイランドに設立された世界で最も古い蒸留所の一つ。英国王室御用達を最初に賜った名門蒸留所です。

ファーストフィルのシェリー樽で熟成させることでフレッシュで華やか、フルーティーな味わいを生み出すとのことです。

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ROYAL BRACKLA(ロイヤル・ブラックラ)

マクダフ(DEVELON)

1960年にハイランドのデヴェロン川が北海に合流する地点に設立されたのがマクダフ蒸留所です。金属製マッシュタンや蒸気コイルを使用するなど、ともすれば保守的な業界に近代的な製法を取り入れたパイオニア。海の風味が感じられる軽やかでフルーティーなウイスキーです。

デュワーズに関する蘊蓄 まとめ

歴史やキーモルトを知るとますますありがたみが増します。また、「デュワーズ 12年」は個人的に激推し。一度試してほしいウイスキーです。

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  • この記事を書いた人

ともぞう

ウイスキー初心者のアラフォー会社員です。ほかに『Chrome通信』や『OLD ROOKIE』を運用しています。

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